板金屋根
板金屋根(金属屋根)とは、トタン、ガルバリウム、銅板等があります。
まず、トタンとは亜鉛鋼板の表面に塗装を施されており古い家屋の屋根などに
よく見られます。表面の塗装が剥がれてきたら錆びやすい性質を持っています。
ガルバリウムとはアルミニウムと亜鉛合金めっきを融合させた鋼板で
表面に塗装を施されています。今では耐久性、熱反射性を向上させ
トタン屋根に比べて数倍錆びにくいと言われています。
近年では一般住宅で多く使われています。
銅板とは銅を0,3~0,4mm程度まで圧縮された板状のもので、
トタン、ガルバリウムより伸縮性、加工性が高く大気中で保護膜を形成するので
高い耐久性があります。
近年では銅の価格が上昇してコスト的には高くなります。
屋根の形状も様々あります。
瓦棒葺き、立はぜ葺き、横葺き等が主に一般的に取り入れられています。
瓦棒葺きとは屋根の流れの方向に一定間隔で心木(角材)を裏板の上に打ち付け、
裏板の上に金属板を敷き、心木の上にも金属板をかぶせるという工法です。
この心木の事を瓦棒といいます。今では心木を使用しない工法もあります。
低勾配の屋根や長尺屋根に適しています。
立はぜ葺きとは瓦棒葺きとは違い心木を使わず屋根の流れの方向に金属板を敷き、
吊子を用いて金属板同士を直接締め付けて組み合わせるという工法です。
瓦棒葺きと同様、低勾配の屋根や長尺屋根に適しています。
外見は瓦棒葺きに似ています。
立はぜ葺きは、雨仕舞や滑雪性がよいため近年では立はぜ葺きが多く使用されています。
横葺きとは葺き板の両縁を継ぎ手とし、屋根の流れの方向に対して直角方向に
金属板を敷いて立はぜ葺き同様吊子を用いて、軒先から棟方向に階段状に
下地に止めつけるという工法です。
横葺きの最低屋根勾配は3寸勾配なのでそれ以下の勾配で施工をすると
雨漏りの原因になり屋根以外の場所も痛んでくるので気を付けてください。
板金屋根は曲線などにも対応しやすくもっとも他の屋根材よりも自由がきき、
こちらも個人的な好みもあると思いますが、板金の質感がいろんな壁と相性がいいように感じます。
左官壁の和風住宅にも似合いますし、シンプルなデザインの住宅にも合わせやすいです。
新築だけではなく葺き替えにも施工に自由のきく板金屋根を選ぶケースが多くなっています。
ただし、板金屋根の特徴として遮音性が低いため雨音が室内に響きやすいです。
なので気になる方は防音対策を考えておく必要があるかもしれません。